カプセル内視鏡
こんにちは。院長の立石です。
今日は、カプセル内視鏡についてお話します。
現在、適応疾患としては、”胃カメラや大腸内視鏡でも特定できない消化管出血症例”となっており、小腸の病気を疑った時に行われることがほとんどであります。
ではどれぐらい体の中にとどまっているかというと、口から胃までで平均45分、小腸全体を約5時間ぐらい滞在しているとのデータがあります。
発売当初は電池寿命が7時間ほどであったため、診断効率も70%程度でありましたが、現在は15時間に向上したため診断効率も95%以上という話です。
小腸の病気は頻度は低いとされていますが、今までは検査できなかった領域であったことから、カプセル内視鏡が今後普及していくにつれ、その頻度も増加する可能性があります。
しかし未だ問題点もあり、胃の観察等は重力の関係から一部しかできないこと、また狭窄病変(ほそくなっている個所)があると”滞留”という現象をおこし2週間以上も内視鏡が出てこなくなることも言われていますので、検査施行においては、それらの可能性を留意し適応を選んで行わなくてはいけません。
とわいえ大腸用のカプセル内視鏡もあらたに登場し、現在日本でも治験中らしいので、これからさらに発展が期待ができる分野であることは間違いなさそうです。