夏場の脱水から怖い病気が!
今年は例年よりも雨の日が多く、京都は蒸し暑い日が続きました。
その中で脱水症でお困りな患者様が多く見られましたが、きつい人は脱水からこわい病気を発症されておりますので、少しご紹介しますね。
お一人目は73歳の男性で、糖尿病や高血圧症、狭心症を患われ当院で加療されておりました。元来より一人暮らしでおられましたが、ある日左目の左半分が見えなくなったとの相談がありました。当院を受診された時は発症後から2日が経過しており、症状は自然に軽快されておりましたが、頭部MRIで精査したところ右後頭葉に脳梗塞巣を認め総合病院で点滴加療を行ってもらいました。その後は症状の再発なく現在は元気にされております。
お二人目は83歳の女性で、高血圧と高脂血症の治療のため当院通院されておりました。この方もお一人でお住まいの方ですが、しんどさが続くとのことで当院受診されました。来院時発熱を認め、尿検査を施行したところ感染尿を疑う所見を認め尿路感染症と診断。点滴治療を開始しましたが炎症所見がきつかったことより総合病院で入院加療をお願いしました。最終診断は腎盂腎炎とよばれる、膀胱、尿管といった尿路系からの逆行性感染により腎臓で炎症がおきる病気でありました。現在は回復されお元気にされております。
上記症例はともに一人暮らしの高齢者であり、元来よりあまり水分をとられない患者様です。幸いお二人とも回復されましたが、場合によれば命にかかわる可能性もある病気ですので、夏場の水分補給は本当に大切であると改めて感じました。
皆様も、まだ暑い日が続きますのでご注意くださいね。