血栓症
Disease
血栓症とは
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血栓症は、血液中で形成された血栓(血の凝固塊)が血流を妨げ、さまざまな病気を引き起こす状態です。
血栓症は、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓などに代表される病気であり、生命にもかかわります。血栓症には、動脈血栓症と静脈血栓症の主に2つに分けられます。
動脈血栓症は、血流が速い部位で発生する血栓で、脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈血栓症などがこれに含まれます。
一方、静脈血栓症は血流が遅い部位で形成される血栓であり、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)や肺塞栓が代表的な病気です。
また、血栓が発生する場所によって異なる病気が引き起こされます。
例えば、心臓の血管が詰まると心筋梗塞、脳の血管が詰まると脳梗塞、足の血管が詰まると下肢急性動脈血栓症などが発生します。
血栓症の症状
血栓症の症状は、血栓が発生した場所によって異なります。
足の静脈に血栓ができた場合、足の痛み、腫れ、赤みなどの症状が現れることがあります:
また、血栓症の初期症状には、ふくらはぎの痛み、むくみ、手足のしびれ、胸の痛み、息切れ、めまい、言語障害、頭痛、吐き気、嘔吐などが挙げられます。
血栓症の原因
動脈血栓症の原因には、動脈硬化、不整脈、弁膜症、血管炎、脱水症状などがあります。
これらの要因により、血液が粘り気を帯びたり、血流が滞ったりすることが、血栓の発生につながります。
静脈血栓症の原因としては、長時間の静止、ギブス固定、妊娠、肥満、心疾患などが挙げられます。
特に、同じ姿勢を維持することによるエコノミー症候群は、足の静脈に血栓ができるリスクを増加させます。
血栓症の治療方法
血栓症の治療には、血栓を溶かす作用のある血栓溶解薬や、血液が凝固しにくくなるようにする抗凝固薬を用いた薬物療法があります。
また、状況によってはカテーテル治療や外科手術が実施されることもあります。
血栓症の予防
動脈血栓症の予防には、生活習慣病の予防、適度な運動、バランスの良い食事、内臓脂肪の削減などが有効です。
静脈血栓症の予防には、長時間同じ姿勢を続けないことやストレッチを行うことなどが重要です。