体がだるい・疲れがとれないと睡眠時無呼吸症候群の関係
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体がだるい・疲れがとれないと睡眠時無呼吸症候群の関係
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「しっかり寝たはずなのに朝から体が重い」「休んでも疲れが抜けない」という感覚は、単なる疲労や加齢のせいと見過ごされがちです。しかし、その背後に 睡眠時無呼吸症候群(SAS) が隠れている可能性があります。
SASでは睡眠の質が大きく損なわれ、体の回復機能が働かなくなるため、慢性的なだるさや倦怠感が生じやすくなります。
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なぜ疲れがとれないのか
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SASでは、睡眠中に気道が塞がることで呼吸が止まり、脳が酸素不足を感知して繰り返し覚醒反応を起こします。本人は気づかなくても、一晩に数十回から数百回もの「中途覚醒」が生じています。
- 深い睡眠が得られず、成長ホルモンやメラトニンなど回復に必要なホルモン分泌が妨げられる
- 筋肉や臓器の修復が不十分になり、疲労が翌日に持ち越される
- 自律神経が乱れ、交感神経が優位になることで「常に体が緊張状態」に
これらの積み重ねが「どれだけ寝てもだるい」「疲れが抜けない」という状態を生み出します。
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慢性的な疲労がもたらす悪循環
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SASによる慢性的なだるさは、単なる体の不快感にとどまらず、生活全体に影響を及ぼします。
- 集中力や判断力の低下 → 仕事や学業のパフォーマンス低下
- 日中の活動量減少 → 運動不足・体重増加につながる
- 気分の落ち込みや抑うつ状態 → メンタルヘルスにも悪影響
- 疲労によるストレス過多 → 高血圧や糖尿病など生活習慣病のリスク増大
つまり、SASが原因の「だるさ」を放置すると、健康と生活の質がどんどん低下する悪循環に陥ってしまいます。
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SAS治療で改善が期待できる
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SASを適切に治療すると、深い眠りが得られるようになり、体の回復力が戻ります。
- CPAP療法 によって気道が確保され、酸素不足が解消
- 睡眠の連続性 が回復し、成長ホルモンの分泌や自律神経の安定化が進む
- 起床時の体の重さが軽減し、日中の活動や集中力が向上
「寝ても疲れがとれない」という慢性的な症状が改善することで、仕事や生活の質が大きく向上するケースが多く報告されています。